サッカリンヌ・サトーのブログ

ブログ始めました。愛知県の大学生です。

クッパ軍団パープル企業説

最近「パープル企業」という言葉をしばしば聞くと思う。

「パープル企業」に入ると、毎日定時退社でゆるく働き、誰でも出来る簡単な業務ばかりやらされ、転職できるようなスキルは身に付かず、やりがいも無いけどストレスもさほど無いため、一生転職できなくなる。そんな「成長できない」会社のことを「パープル企業」と言うらしい。

 

でも、本当にこんな現象あるのか?過労死とも無縁そうだし、理想の職場環境じゃない?周りの大人からもこんな不満聞いたこと無いしさ。転職だって、経験の無い職業になろうとしたら、みんな同じくらい大変じゃない?ごく一部の人だけがもてはやす言葉じゃないのかな?

働いたことない私にとっては実感の湧かない言葉だ。

 

パープル企業に入った人はどういう表情で働くんだろう。目はうつろで、口元はしまりがなく、動きは緩慢で、歩き方に覇気がない。ぐっすり寝てるから肌は綺麗。かな。

この見た目って、思い当たる人物がいる。

そう。

クッパ軍団だ。

私はマリオシリーズに詳しいわけではないので、記事の内容を信じないでください。詳しい人コメントで訂正してください。

 

最初に出会う敵であるクリボーやノコノコに関しては、ただ自分の決めた方向に歩いているだけである。マリオに接触すればダメージを与えられるものの、自分から積極的に攻撃する姿は見られない。

しかも、「New Super Mario Bros.シリーズ」に至っては、BGMの気持ちいい部分では跳ねたり横揺れしたりして踊るというゴキゲンさだ。殺し合いの場を舐めているのか?

否。私が思うに、クリボーもノコノコも、踏まれたり落下しても死にはしないのだと思う。そうでなければ、平気な顔で自ら落下していくことの説明がつかない。

おそらく、ヘマすればクッパから1UPキノコが支給され復活できるため、なんの責任も無く、張り合いも無くただ毎日ルーティン・ワークをこなす。それがノコノコたちなのではないか。

これが、パープル企業に最も適応した姿であり、IF世界のおまいら。

ちなみに、プクプクもBGMに合わせて体を翻すのだが、ノコノコの素人臭い踊りに比べ格段に優雅である。6匹ほどで円になって泳ぎ翻す姿は、まさにシンクロ選手のように統率がとれていて美しい。もしかしたら、プクプクは本職は水中ダンサーなのかもしれないね。戦国時代の下級兵士も本職は農民とからしいしさ。

あと、仕事のやる気のなさで言ったらテレサもけっこうヤバい。

目が合ったら恥ずかしくて動き止まるって。お前は取引先から電話かかってきても恥ずかしいからとらんのか?

強制スクロールのステージではテレサの方を向いておけば勝手にステージからフェードアウトしていくし。

 

クッパ帝国のザコ兵士は総じて、マリオを倒すという目的のために働いているのではなく、自身の内側から生じる、内的律動に従って行動しているように見える。

例えば、ブロックンはマリオの動きと全く関係のないタイミングで動き出し、BGMに合わせてジャンプすることを生業としているが、全くマリオを攻撃する意思が感じられない。「自分のやりたいことはこれなんだ」と言わんばかりにチョコマカ動き、自分の脳に気持ち良い刺激がくるタイミングでジャンプをする。

人間が踊ることに目的がないように、ブロックンの動きにも目的など無いだろう。本能のままに動いている。そんな風に見える。

ボムメンボも同じだ。アメンボのように水面を左右に移動し、一定の時間間隔で爆弾を水中に産み落とす。マリオがどこに居ようがお構いなしだ。全く無駄の多い生き物である。

自閉症の子供がおもちゃを整列させる行動が本人にとってのみ意味があるように、ボムメンボも本人にとって心地よい動きを繰り返しているだけなのではないか。

 

退屈な環境にストレスを感じる場合、自分で目標を決めてみたり、自分が本能的にやりたいことを意識してみたりすることは有効なのではないかと思う。

自分の内面に問いかければ、やっていると気持ちの良いもの、落ち着くもの…何かみつかるのではないか…「やりがい」と呼べるほどのものじゃないかもしれないけれど…

自分の世界だけで価値を持つような欲求、「自閉的な」欲求というものは、サラリーで雇われて仕事をする人の中で、ことさら軽視されている。

「パープル企業」という言葉を使う人はおそらく、会社の持つ高い目標を自分の目標として目指したい思いがあるのではないかと、そう見える時がある。でも、その感情に無批判でいていいのか?そんな世の中で、良い未来はあるの?

「自閉的な」欲求には生産性が無いかもしれないけど。それこそ批判の対象かもしれないけど…。

一方、ハナチャンは踏まれたら怒って豹変する。踏まれなかったらのんびりしてる。

「怒り」以外にモチベーションは無いということではないだろうか?

もしかしたらハナチャンは、やりがいや目標の無い中で、「自閉的な」欲求を持つことが出来なかったのかもしれない。

ただ暖かい日差しの中毎日歩き続けて、刺激も無く目標も無く穏やかに過ごす…脳の全く使われていない部分は鈍り、慢性的な頭の重さを感じ…それでも脳を刺激するワークを見つけ出すことも出来ずに…。

唯一交感神経が刺激される瞬間が「怒り」を感じた時。だから、怒っていい瞬間を常に待っている。マリオに踏まれたその瞬間、「チャンスだ」とばかりに怒りを爆発させる。

もしかしたら、今までの人生、集団のルールに従い、同級生と同じ趣味を持ち、そうしていれば楽しく生きていられたような人だったのかもしれない、ハナチャンは。パープル企業に入って変わってしまったのだ。

 

…いや、流石にこれは妄想だ。生まれつきの性格の可能性も大いにある。

 

 

 

話を戻して、そんなクッパ軍団の中で異質な存在がいる。

ハンマーブロスだ。(ついでにブーメランブロスも。)正直ファイアーマリオかこうらマリオ以外でエンカウントしたら「おしまい」だ。ハンマーを投げ続けているため全く近づけない。「攻撃は最大の防御」を地で行く。リーチは広いし方向切り替えは早いし隙は少ないし、キッズにとって最も厄介な敵。

特筆すべきはハンマーを投げ続けるすさまじい強肩。あそこまで練り上げるのに、どれだけの努力をしたのか。血反吐を吐くくらいでは済まないだろう。

しかし全体的に意欲の低いヤツらで固められたクッパ軍団にそんな意識高いヤツがいたらどうだろう。

「なんか、ついてけないよね…」「そんな努力する必要ある?」「ハンマーブロスさんもあんなにすごいのに一般職だから俺らと給料変わんないんだぜ…」「俺、もっと成長したいけど、ハンマーブロスさんみたいにクッパ帝国のために成長しようとは思わねーや。」

こんな空気であろう。

そんなブロスたちは、周囲からの尊敬が得られていないこと、ここでは自分たちが異質な存在であること、浮いていること…そんな空気には耐えられず、かといって周囲にレベルを合わせることもプライドが許さず、次第に周囲に心を閉ざし、ブロスたちだけで関わりあうようになるのだろう。

Super Mario Bros.シリーズ」では、ブロスたちがブロックの上と下で共闘する姿が見られる。そこには、ブロス以外と親しくできない哀愁がうっすらと見える。

また「New Super Mario Bros.」では一体のハンマーブロスが複数のステージを行き来する姿が見られる。ハンマーブロスの社員数が少ない証拠だ。もしかしたらハンマーブロスはスキルが身に付いたら、クッパ軍団に愛想を尽かし、社会貢献できるスタートアップなんかに転職してしまう例が多いのかもしれない。頑張っているのに不遇だなあ。

せめてボーナスを沢山貰っていることを願うばかりだ。

 

ただ、ブロスについていけるかもしれない意欲の持ち主に心当たりがある。勤務地が違うので出会いにくいだろうから紹介してあげたい。鎖に繋がれた狂犬、ワンワンだ。

彼も意欲は高く、常に周囲を監視しており、マリオを見かけたら一目散に吠えまわり、隙あらば攻撃する。ファイアーも効かず防御も完璧だ。しかし、理由は不明だが鎖に繋がれている。

その理由は妄想だが…

面接では素直そうで意欲が高そうだという評価でクッパ社長に気に入られ、入社する。(ピーチを攫いマリオと戦う業務をクッパだけは誇らしい業務だと本気で思っているので、ミッションに共感してくれる人材を高く評価する傾向にある。ゆるくて大したミッションを与えない会社の新卒採用では、社員はゆるい雰囲気の新卒を評価するのに、社長は意欲の高そうな人材を評価するという不具合は起こりうる。)入社後、社員はワンワンの扱いに手を焼くことになる。

意欲高く能力も高く、マリオを攻撃するという業務に真剣であり、そのチャンスを与えられたいと主張する。しかし似たタイプの先輩社員が居ないため、育成が上手くいかない。そんなゆるい先輩社員をワンワンは舐めてかかるし、社員もそれに気づいている。しかし、ワンワンから尊敬されるような社員は居ない。

社員は考える。「ワンワンが成果を出すようになると、いよいよ手が付けられなくなる。」と。

そこで、ワンワンを鎖に繋ぐことにする。ワンワンをコントロール下に置くことで、経験を積んだり、スキルを得る機会を作らないようにする。そして狂犬のような新入社員を支配下に置いていることを内外に表現し、溜飲を下げるのだ。

杭を破壊されるとワンワンは勢いのまま飛び出し画面からフェードアウトするが、これは、適切な教育がされていないが故にやる気が空回りしているように見える。

そして、尊敬できる上司や先輩が居ないことによるフラストレーションもまた、ワンワンの自己コントロール力を奪う要因になっている。

 

そんなワンワンだけど、ハンマーブロス先輩と出会えば良い変化が起こるのでは、と勝手ながら思う。

ハンマーブロスはワンワンの意欲を受け止めて、適切なトレーニングが出来るだろうし、お互いモチベーションの発生源が似ているので、ハンマーブロスのコミュニケーション力でも育成には躓かない。ワンワンは尊敬できる先輩を見つけられ精神も安定するだろう(犬だからね)。ハンマーブロスも意欲を持った後輩が得られて、孤独は少し解消される。ハンマーブロスの肩の強さならワンワンをリードで引けるしね。名コンビじゃないか。強肩と狂犬。二人で組んだらキョウケンズ。なんつってね。



振り返ってみると、クッパ軍団をやや斜めから見ている気がするな。ちょっとひねくれた部分が出てしまった。

しかも、パープル企業でやっていくには「自閉的な」欲求に従うことが最善であるかのような結論になってしまう。でも、本当にそれだけだろうか?若い私には分からない。

 

 

ところで、アイスガボンという、雪玉を転がしクッパ軍団の兵士でさえも攻撃する狂ったヤツがいる。一応マリオの方向に雪玉を投げることで攻撃の意思を表現しているが、クッパ軍団を蹴散らしてくれるため、マリオの味方でさえあると思う。

でも、雪玉を投げ転がすのは楽しそうだし、多くの人は共感するだろう。みんな雪遊びは好きなはずだ。

つまり、アイスガボンは「自閉的な」欲求に従うことを抜け出して、「共感できる」欲求を表現しているのだ。

「好きなことで、生きていく」これはYoutubeの基本理念のような言葉だが、Youtuberで最も有名なHIKAKINさんは、「共感できる」欲求を視聴者に向けて表現している人物だ。豪邸に住んだりゼリーを全味食べたりは、誰もが憧れることだ。(人生経験の少ない子供たちは特に。)

「共感できる」欲求の表現者、アイスガボン。Youtuberの始祖と言っても過言ではない。(過言だ。)

「業務中に雪遊びができる」ことを表現し続ければ、「俺、就活ではクッパ軍団ノーマークだったけど、雪遊びが好きだから面接受けておけばよかったよ。」こう思う社会人も出てくるだろう。

これによってアイスガボンは、「表現する」というやりがいを獲得する。これが、「自閉的な」欲求を持つことに並びうる唯一の解なのか。

 

これまでも、クッパのピーチ姫誘拐の茶番性は各所で指摘されてきた。しかし、マリオ学において、無価値な労働に服すとクッパ軍団の兵士についての考察は私の知る限り無かった。

ピーチ姫誘拐は、クッパがピーチやマリオへの欲望を満たすためだけの私的な営みであり、本来は他者を巻き込んでまですることじゃない。そんなことは、クッパ軍団の兵士たちも気付いているだろう。誰の役にも立たない。社会にも貢献しない。金銭も獲得できない。だからこそ、彼らはマヌケな顔で行ったり来たり、ウロウロしたり踊ったりしているのだろう。

でも、そういった瞬間はどんな仕事をしていてもあるんじゃないのかな。

システムを見直せばやらなくていいはずの煩雑な入力作業とか、お客さんにとってさほど得でもないオプションを勧めないといけなかったりとか。

それでも、生活のためには文句も言っていられない。そんな時もあるだろう。

でも、そんな時にクッパ軍団の思いをはせることが有効なのかもしれない…。

 

こういうのはだいたい導入部分に書くことであって、ケツの方に書いてしまったのは失敗と言わざるを得ない。この記事は、失敗だ。

しかし新書の「はじめに」の部分にこういうことを書いて有益性をアピールしなきゃいけないってことが、パープル企業という言葉が生まれることと地続きなんだろうな~。

でもね~。有益 有益って言ったってね~。もうちょっと無益を許すヨユーがあってもいいんじゃない。

そう思っても、私だって同じ。

この記事だってさ、考えてることを垂れ流してるだけなんだから、書きたいことだけ書いてりゃいいのに、やっぱり、閲覧数伸びるタイトルにしようとか、コメント貰える内容にしたいなとか考えちゃう。

まだブログ初めて1カ月も経ってないのにこうなんだから、みんなそうなるよね~。

あ~、最後になんか有益なこと書かなきゃ。なんか有益なこと書かなきゃ。なんか有益なこと書かなきゃ。

 

 

 

 

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